お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ
おーい兄貴、そろそろ行くぜー? うん…コンラト、もう少し待ってくれ。 コンラトの長男 アウグスティン)お父さん、叔父さんは何してるのー? みんなにお別れをしているのさ。さ、先に馬車に乗って待っていような。 (これでチューリンゲンにも、なかなか帰って来れなくなるな…)
リヴォニア王国となったチューリンゲンは、ラトヴィアのラトガレへと宮廷を移すことになった。 ゲプハルトはヴァルトブルク城のチューリンゲン一族の墓前を訪れていた。しばしの別れを告げる為に・・・
父さん、母さん。それから…トーラ。ごめんね、しばらくお別れだね。 …チューリンゲンは、今や広い国土を持ち、世界中にその武勇と信仰を知られる王国になったよ。 でも、それは僕の力だけじゃ出来なかった事だ。 父さん、母さん。トーラ、クレメンティアやコンラトたちチューリンゲン一族。臣下のみんな。名前も知らない市民や兵士たち… その全員の愛。家族への愛、仲間への愛、国への愛、大切な人への愛… そんな気持ちが合わさって、この国をよりよく変えていく力になった。 みんなの愛があったから、ここまで来れたんだ。
これから先、チューリンゲンに何があるのか、まだ誰にも分からない。 でも、例えどんな苦難が訪れようとも。 愛さえあれば、関係ないよねっ!
ゲプハルト達を乗せた馬車は城を離れ、北へと向かう。ドイツの冬は曇りが多く寒い。しかしこの時は、雲間から差す一筋の陽光が、行く手の街道を照らしていた。それは、チューリンゲンの明るい未来を暗示しているかのようであった・・・
だけどラトガレは王国の北に寄りすぎていたので、ゲオルグの次男ゴットフリートをエストニア公にして渡したよ。 宮廷はチューリンゲンのすぐ隣のフランケンに戻ってきたね。 …台無しだー!!
お わ り